季節が冬に近づくにつれ
私の手先は、赤切れでボロボロになっていきます。
現在、勤める保護ネコカフェでは
朝夕、40匹近いネコちゃん達が使用した食器を洗剤で洗い
除菌と消臭対策として、毎回ネコちゃんを触る度に『バイオウィル』という消毒液で
手の消毒を行っている為、早速手が荒れてきました。
そして追い討ちをかけるように
何も知らないネコちゃん達は、私の指をガジガジ噛み
ご機嫌斜めのネコさんに引っ掻かれたりと
涙が出そうです。
前職の酒蔵での話ですが
『杜氏の手は美しい』と皆様聞かれたことがあるのではないでしょうか
酒造りの原料となる麹に肌を美しくする成分が含まれているからと
色々聞きますが
大きな蒸し器(甑:こしき)で米を蒸す際の蒸気が肌にいいのではないか
麹(こうじ)を作る部屋(室:むろ)は約30℃程に保たれ、汗をかきながら作業する為、サウナの様な効果があり、肌にいいのではないかと
酒造りを行いながら私は感じていました。
ちなみに上手に出来た麹は、栗の様に甘くとても美味しいです。
美しい手を想像されるかもしれませんが
酒造りには大量の水を使用し
道具などの洗い物が非常に多いため
私を含め蔵人の中には、手荒れの酷い方がいらっしゃいました。
仕事の最中は、クリームを塗れない為
夜寝る前に写真のハンドクリームを塗って
手袋をして寝ておりました。そして今も行っています。
このクリームは母から教えて頂いたもので
毎日、仕事に家事にと手が荒れていた
今は離れて暮らす母の手を思い出します。